ご挨拶
第129回日本産科麻酔学会学術集会 開催にあたって
第129回日本産科麻酔学会学術集会
会長 川口 昌彦
(奈良県立医科大学 麻酔科学教室)
この度2025年11月22日(土)~23日(日)奈良県コンベンションセンター(奈良県奈良市)において、第129回日本産科麻酔学会学術集会を開催させていただくことになりました。
本学会は、我が国における無痛分娩の研究・啓発を目的として昭和36年に設立された「無痛分娩研究会」を母体とし、平成6年に「分娩と麻酔研究会」と改称して無痛分娩のみならず周産期における麻酔上の諸問題を対象に広げました。平成20年に「日本産科麻酔学会」となり、現在の会員数は1411名となっております。(2024年3月3日現在)。内、691名が麻酔科医、674名が産婦人科医、46名が医師以外で、複数の診療科や職種からなるところ本学会の特徴です。
日本の妊産婦死亡率は世界最高水準まで低下するなど、日本の周産期医療が世界最高の水準になっております。ただ、無痛分娩のニーズが高まり、症例数が増加していく本邦で、安全で質の高い産科麻酔を提供するためには、夜間・祝日の診療体制の構築も含めた検討すべき課題も残されております。
本学術集会のテーマは、「チームで取り組む快適・安全な産科麻酔」とさせていただきました。医師の働き方改革が進む中、24時間体制で安全で質の高い産科麻酔を提供するためには、多診療科・多職種での協働が必須になります。本学術集会でも、麻酔科医、産婦人科医、助産師、看護師、臨床工学技士など、多職種が交流し、今後のチーム医療をビジョンできる機会になればと考えております。
奈良の地で皆様と熱い議論をかわし、癒しと発展のひと時となることを楽しみにしております。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
末筆ながら、皆様の益々のご繁栄を祈念いたしております。
2024年9月吉日